複数の候補者から「アギーレを選んだ理由」 原博実氏が明かす
日本サッカーのキーパーソン・原博実専務理事(兼技術委員長)にとってアギーレは意中の人だったのか、専務理事として日本サッカーの何を改革するのか、ザッケローニ時代は「失われた4年間」だったのか――。激白90分インタビューの中でストレートに答えてくれた。
――アギーレ監督誕生の舞台裏を教えてください。
「海外の情報収集は常に行っていましたし、候補者は複数いました。例えばペジェグリーニ氏はプレミアのビッグクラブ、マンチェスター・シティーの監督になりました。バルベルデ氏はビルバオの監督としてCL(欧州チャンピオンズリーグ)に出場します。それなのに日本代表の監督に! とは言えませんよね。アギーレ氏は4年前にも会っていましたし、ちょうどエスパニョールを辞め、フリーでした。監督選びにはタイミングも必要です。アギーレ氏のタイミングだったということです」
――最初にアギーレ監督を意識したのはいつ頃ですか? 実際に会ってどんな印象でしたか。
「普段のアギーレ氏はジェントルマンです。フランクな性格だし、対応も凄く丁寧。ただし、試合になれば別人です。エスパニョール戦でしたね、リードされている状況で相手が倒れて時間稼ぎ。するとピッチに入り、選手を強引に起こそうとした場面をスタンドから見ました。《先頭に立って戦える人》だと思いましたね。そもそも最初に意識したのは、彼がオサスナを率いていた時です。実際にスペインで試合を何度か見ました」