3連勝で見えてきた ハリル監督“構想外”候補はこの2選手
「でも、移籍先でレギュラーを獲得できる保証はなく、来季も正GKの座を失ったままだと、試合勘の面で大きな不安を抱え、ハリルホジッチ構想から外される可能性は十分に考えられます」(前出の六川氏)
そして、試合序盤にゴールを決めた本田だ。
試合前の練習でゴールの左右サイドネットを狙ったシュートを繰り返していた。それを実戦でキッチリと反映させたのはさすがだが、ゴール場面以外では、本田のマイナス部分が多く出た。
後半5分、ボランチの柴崎からのパスを右サイドで受け、ドリブルしながらシュートを狙ったが、相手DFにカットされた。その5分後には同じ柴崎から絶妙のタイミングで縦パスが入ったが、イラク選手2人に囲まれ、あっさりとボールを失ってしまった。
「ハリルホジッチ監督が推し進めているサッカーは、ボランチやDFからスパッと前線に縦パスを入れ、そこから手数を掛けないでシュートに持ち込んでいくというモノです。それには何よりもスピードと突破力が求められる。本田の場合、現時点で3トップの右を務めているが、同じポジションのFW原口、FW永井、左サイドのFW宇佐美、FW武藤のようなスピーディーなサイドアタッカーじゃない分、フィジカルの強さ、キレなどが失われてしまうと生き残ることが難しくなってくる」(前出の六川氏)
イラク戦に出場した選手では、攻守にピリッとしなかった右SBの酒井宏、ケガがちのシーズンを送ってインテル放出の噂が絶えず、この日がハリル体制初出場の左SB長友も近い将来、代表から呼ばれなくなる可能性がある。これまで主軸を張った欧州組も、安穏とはしていられない。