「あと10年現役」の声も なでしこ澤を支える驚異の“予知能力”
6歳の時に地元(東京都府中市)で少年サッカークラブに入り、男子に交じってサッカーボールを蹴り始めた。チームメートの男子には負けたくない。1対1で負けたくない。シュートを決めたい。試合には絶対に負けたくない――。生来の負けず嫌いに火が付いた。
「自らの【女子サッカーの伝道師】という立ち位置を自覚しており、率先して練習に励む、絶対に弱音は吐かない、試合が終わるまで勝負を諦めない――という澤のスタイルが、強靭なメンタルの醸成にも役立った。女子サッカー普及のために最大限の努力を惜しまないという姿勢も、澤のタフな精神力のベースになっている。ドイツW杯後、大手飲料メーカーからスポンサー契約の話が舞い込んできた。何千万単位の契約金に驚きつつも、澤は『契約金の一部を女子サッカーのために使って欲しい』と直訴。担当者を『契約金を削って下さいと言ってきたアスリートは初めて』と驚かせた」(マスコミ関係者)
■W杯は最後も「女カズ」になれる
そんな澤も、ドイツW杯後のなでしこフィーバーに面食らい、取材攻勢に疲れ果てて「街を気楽に出歩けなくなった。こんな生活はもうイヤ」と愚痴ったこともある。