なでしこ初代監督が危惧するW杯QF豪州戦への“不安材料”
なでしこジャパンがベスト8入りを果たした。
カナダW杯決勝トーナメント1回戦のオランダ戦で奪った2得点は、なでしこらしさの詰まった素晴らしいゴールだった。左サイドの突破が端緒となったSB有吉の先制点。右サイドを起点にし、連動したパス回しで決まったボランチのMF阪口の2点目。いずれも「流れの中」からの一発だった。
このゴールシーン以外にオランダ戦の勝因として、「前線からの積極的なプレス」を挙げたい。
オランダ戦前の当コラムで「必要以上に恐れてはいけない。キックオフと同時にアグレッシブにプレーすれば負けることはない」と書いた。
相手ボールになると攻撃系の選手が厳しいプレッシャーをかけ、相手選手のミスを誘発することでリズムをつくらせなかった。こうした「連動した守備」は見事だった。
オランダの強力3トップに対して「1対1にならない」ように複数選手で囲んだり、突破されても2人目、3人目の選手がマークにつき、ほとんどフリーでプレーさせる場面もなかった。DF陣の健闘を称えたい。