なぜ12%? ハリル監督「体脂肪率」管理に専門家から疑問の声
W杯アジア2次予選に向けたサッカー日本代表の合宿で「あの問題」がまた話題になっている。ハリルホジッチ監督の「体脂肪チェック」だ。
就任直後から「数値が高いと故障するリスクが高まる」と選手の体脂肪率を細かくチェックし、3月には宇佐美の数値(14.1%)にダメ出し。今回の合宿でも初日に12%をオーバーした4選手(西川、遠藤、宇佐美、興梠)を呼び出し、「体脂肪率が高い。数値の落とし方をトレーナーと話すように」と不満顔だった。
旧ユーゴ・ナショナルスキーチームのコーチ経験があり、フィジカルトレーナーの平山昌弘氏は、「何を根拠にハリルが12%にこだわるのか理解できない」とこう続ける。
「体内の脂肪は個人差もありますし、適度な脂肪があった方がいいこともあります。実際、体のエネルギー燃焼は、体内の酸素が枯渇した後に脂肪が燃えて、それがエネルギーに変わります。ある程度の脂肪がないと、エネルギー不足に陥ることもある。宇佐美の14%も興梠の16%も、サッカー選手として指摘されるほど悪い数値ではありません」