初召集FW南野の出番“残り2分” 釜本氏「ハリル采配」に苦言
コラム【釜本邦茂 ズバッと言わせてもらう!】
久々に骨のある対戦相手だった。イランとの強化試合(13日)は、結局1-1のドローで決着したが、イラン選手の良さばかりが目立った。
高い技術に加えて強靱なフィジカルにスピードを兼ね備え、球際の激しさも歴然としていた。
前半終了間際にDF吉田が、背後から相手選手を蹴飛ばしてPKを献上した。不用意極まりないファウルだったが、それまで競り合いに負けるシーンが多く、それで「つい厳しくアタックにいった」結果だろう。
ハリルホジッチ監督は就任当初から「タテにスパッとボールを入れていく」サッカーをベースに考えている。でも、イラン戦と8日のシリア戦もそうだったが、「タテにポ~ンと蹴って前線の選手が走りまくる」サッカーになっている。
フィジカルが弱く、スピードのある選手が少ない国には通用する。しかし、イランのように「強くて速くて激しい」国に勝つのは相当に難しい。
ブラジルW杯で指揮を執ったザッケローニ元監督は「長短のパスをつないで試合の流れを引き寄せる」タイプだった。W杯本大会では結果を残せなかったが、それでも現監督のやり方よりも、随分とマシだと思っている。