初召集FW南野の出番“残り2分” 釜本氏「ハリル采配」に苦言
子どもたちが、日本代表から何かを学ぼうとした場合、現状のままでは「足の速い選手を前に置いて」「あとは長いボールを蹴られる選手に任せる」になってしまう。日本代表の戦い方は、日本国中に大きな影響力を持っている。代表から学ぶべきモノはない――。そういった事態を招くことは非常によろしくない。
選手の起用法についても言わせてもらおう。
後半からMF香川に代えてMF清武をピッチに送り込んだ。これは良しとしよう。後半14分にFW宇佐美に代えてFW原口を投入した。これもOKだ。後半27分になってMF柏木に出番が回ってきた。3年半ぶりの代表である。久々の国際試合でどんなプレーを見せてくれるか? 大いに期待したいところだが、「残り18分」で自分の持ち味を発揮してこい! と言われても困るだろう。
初めてA代表に招集されたFW南野は、所属するオーストリア1部ザルツブルクで主力アタッカーとして活躍中だ。20歳の新鋭が、アジアのFIFA世界ランク最上位国(39位。日本は55位)のイラン相手にどこまで通用するのか? その南野の出番は、後半43分まで待たなければならなかった。アディショナルタイムを入れても、5分そこそこしかない。
指揮官は、南野が敵地での国際Aマッチで通用するのか、まだそのレベルにないのか、ホンの少しだけ見れば分かるのだろうか? 大いに疑問だ。
(日本サッカー協会顧問)