サッカー捨て大転身 元J2練習生は駐車場ビジネス風雲児
携帯電話販売のサラリーマンを経て、09年2月に地元・大阪で最初に手がけた事業はネット求人広告だった。
「地域リーグでプレーしていた3年目ぐらいのことです。毎日ランニング代わりに地元商店街を走り回り、チームメートがバイトできる店を飛び込みで探し回っていました。そんなある日、両親が『自分で取ってきた求人を新聞の折り込みチラシにすれば儲かるんじゃない?』と。実際にやってみたらうまくいき、月10万円程度のバイト収入しかなかった私が月収50万円ほどになった。これをネットでやればもっと稼げるのでは、と思ったのです」
狙いは的中した。大手求人誌に掲載できない小規模店舗からの依頼は予想以上に多く、事業は日に日に拡大。資本金5万円を元手に1人で始めた会社は、2年で従業員25人、資本金500万円の企業に成長した。
■巨大企業の背中も視界に
しかし、安定した収益を得られる一方、将来性に限界も感じていた。それなら自分たちで「なくてはならないものを作り出せる会社を作りたい」。社員と共に新規事業の開拓に向け、再び動き出した。それが14年から始めた現在の「時間貸し駐車場ビジネス」だった。