ヤクルト荒木の“お守り”は「生まれ年の5円玉」
「僕にとってのお守りなんですよ」
こう言うヤクルト荒木貴裕(28)が肌身離さず持っているのは昭和62年に発行された「5円玉」。荒木が生まれた年に製造されたものだ。
「去年の年明けに、知り合いの人から『お年玉だよ』と言われてもらったものです。袋を開けてみたら、自分の生まれた年の5円玉だったので、これも何かの縁かな、と思って使わずにずっと持っています」
荒木は小学校から大学まで、すべてでキャプテンを務め、近大4年時の日米大学野球選手権では、日本代表の主将に指名された。
「この5円玉は、自分と同じ月日を歩んで、いろんな人のところを巡り巡って自分のところにたどりついたわけですからね。僕自身、それぞれの時代で、指導者をはじめ、多くの方々と出会いがあったから今がある。『一期一会』を大事にしたいという気持ちは常に持っていたい」
昨季は、自己最多となる73試合に出場。内野手登録でありながら、外野守備にも果敢にチャレンジし、優勝に貢献した。チームに必要不可欠な「バイプレーヤー」だ。
「試合数、成績、すべてにおいて去年よりもチームに貢献したいと思っています。出番がきた時は、そのチャンスを生かせるように、キャンプを通じてしっかり準備していきたいです」