新技術委員長は“不要論者” リオ五輪サッカーOA枠どうなる
「W杯本大会の登録23人と違い、五輪は5人減の18人。OA枠3人を入れた場合、五輪予選突破に奮闘した選手を3人外さなければならない。実は西野委員長は、アトランタ五輪本大会に臨むに当たり、どんなに周囲から『使え!』と言われても、かたくなにOA枠を使おうとしなかった。チームの結束力を乱したくないというのが一番の理由だった。霜田さんは田嶋新会長体制後、技術委員会のナンバー2に降格。OA枠など口を挟みづらくなった。今でもOA枠不要論者の西野さんが、技術委員会のトップとなったことでOA枠は、一転して使わない方向に舵がグイッと切られるでしょう」(マスコミ関係者)
ちなみに00年シドニー五輪は、日本代表を率いるトルシエ監督が指揮を執り、GK楢崎正剛(現名古屋)、DF森岡隆三、MF三浦淳宏(いずれも引退)をOA枠に招集した。04年アテネ五輪は、山本昌邦監督(現解説者)が鹿島GKの曽ケ端準と札幌MFの小野伸二を引き入れた。08年北京五輪は、反町康治監督(現松本監督)がOA枠を使わず、12年ロンドン五輪では、関塚隆監督(現千葉監督)がDF吉田麻也(英サウサンプトン)、DF徳永悠平(FC東京)を招集した。
ロンドン五輪で4位に入ったとはいえ、OA枠選手が獅子奮迅の働きを見せたワケではない。悩ましきOA枠である。