復帰3戦目も好調 石川遼をその気にさせる日本の特殊事情
ゴルフ記者がこう言う。
「石川が米ツアーに参戦した13年はスポーツ紙だけでなく、一般紙、通信社、テレビ局など50人以上が全米各地で行われた大会について回った。石川もまだ英語をうまく話せなかったから、担当記者たちと楽しそうにベラベラしゃべっていました。ところが米ツアーで勝てないどころか、成績が一向に良くならないものだから、1社また1社と米ツアー取材から撤退し、今ではNHKと通信社、それに数人のゴルフ記者しかいない。寂しい状況です。石川を取り巻く日本と米国のギャップを痛いほど知っている。先週勝って、月曜日発売のスポーツ6紙のうち、4紙が1面でデカデカと報じた。成績不振の米ツアーで戦っていたら、絶対あり得ないことです」
米ツアーでダメでも日本ツアーに戻って勝てば、昔のようにチヤホヤされるのがよくわかったはずだ。
「石川はもともと多くの人に注目されるのが大好きで、コメントも優等生。リップサービスも得意です。この日も『(会場は)PGAツアーをやってもおかしくない』とまで言った。そこまで言うかと苦笑いの関係者もいました」(ツアー記者)
昨年12月の「日本シリーズ」で優勝した際には、スポンサーへの挨拶をはさんで延々1時間以上もいやな顔ひとつせず、記者会見に応じている。
メディアに自分自身をアピールできる――。これが今の石川にとって大きな力になっているのは間違いない。