GM発言は建前か 田中将大の「WBC出場」期待できない理由
「あくまで建前だろう」 こう語るのは、あるメジャー球団の関係者だ。
8日、ヤンキースのキャッシュマンGMが田中将大(28)の来春WBCの選手派遣について、決定権は大会の主催者であるMLBと選手会にあるとし、「ケガがなければ、選手が出るかどうかを決められるルールになっている」と発言。これが侍ジャパン入りへの追い風になる、と一部で話題になっている。
「スポニチ」紙上では前大会の監督だった山本浩二氏らがコラムを寄稿。同氏は前回大会について「メジャーリーガーの不在が響いた」とし、「国内組は若い選手が多い。MLB経験者のように実績ある選手がチームを引っ張る、そういった存在が必要」と記した。田中の加入は戦力アップにつながるはず。しかし、冒頭の関係者は田中の派遣については否定的だ。
「小久保監督が今夏に渡米した際、最も参加に意欲を見せたのが田中だったそうだ。2009年、13年大会に参加、09年に世界一になっており、数少ない国際大会として日の丸を背負うことに意義を感じているようだが、最終的にヤンキースが認めないだろう。田中は一昨年、右肘の靱帯を損傷していていまだ完治していないからね。過去の大会を振り返っても、ヤンキースは選手派遣には消極的だった。日本人メジャーは、黒田博樹が13年大会を辞退、松井秀喜も野手でありながら出場がかなわなかった。田中は7年161億円の大型契約を結んでおり、故障が再発したら今後の契約を棒に振ることになる」