賞金10傑たった3人でも 日本人女子プロはなぜか“金満”
お似合いの終幕劇だった。
女子ツアーの国内最終戦「LPGAツアー選手権リコーカップ」最終日は、9アンダーの首位で発進したキム・ハヌル(27=韓国)がパープレーで回り優勝。賞金2500万円を獲得した。
今季を振り返れば、開幕戦(テレサ・ルー=台湾)も最終戦も3年連続で外国選手が優勝。イ・ボミ(28=韓国)が2年連続で賞金女王となり、同ランクのベスト10に入った日本選手は3位・笠りつ子、5位・鈴木愛、10位・菊地絵理香の3人しかいなかった。
今季の国内女子ツアーは1試合増えて計38試合を開催。賞金総額は35億2000万円となり、4年連続で過去最高額を更新。ツアーで1億円以上稼いだ女子プロは5人(昨季6人)もいた。
国内女子ツアーで、年間獲得賞金額が1億円を突破したのは、2000年の不動裕理(約1億2044万円)が初めて。同年の不動は6勝も挙げたが、今季の鈴木愛は、2勝でも約1億2500万円も稼いでいる。
ツアーで優勝経験もあるベテランプロは「私は生まれるのが早すぎた。今の選手がうらやましい……」とボヤいたが、近年の女子プロはクラブの「進化」で飛距離は伸びたものの、20年前に比べて技術が格段に上がったわけではない。むしろ、クラブがやさしくなったことで、アイアンやアプローチの技術は落ちていると指摘するプロもいる。
外国人選手にかなわなくても、ガッポリ稼げる今の女子プロ界はまさに天国だ。