リオ重量挙げ銅の三宅宏実が決意 「東京では必ず結果を」
■「引退は人に決められたくない」
五輪本番まで2カ月と迫る中で父と相談しながら練習をこなしましたが、思うように状態は上がってこない。リオに入ってからも調子は上向かず現地での最後の調整ではスタート重量を落とさねばなりませんでした。この時はさすがに気持ちが落ち込みました。自分の気持ちを打ち明ける人がいないので「もうボロボロです。ダメかもしれない」と母(育代さん)にメールしたほどでした。
この4年間は記録が出なくて、私のピークはロンドンでの26歳だったのかな、引退すべきだったのかなと考えたことが何度もありました。それは両親に言わなかったんですけど、毎日、1日1回はいいことあるだろうなと思いながらこらえるしかない。今の試練をどう乗り越えるか。5年かかって記録を1キロ伸ばした喜びも知っている。年月がかかったとしても記録が伸びるという経験を味わったからこそ、続けてこられたと思います。ウエートリフティングが大好きですし、ここまでやったのでリオ五輪に挑戦したい気持ちも強かった。
アスリートは30歳を過ぎると周囲からは引退すると見られがちです。私は人に決められたくはない。実際に「もう、いいんじゃないの?」という人もいるんですけど、自分の人生なので、やれるところまでやりたい。