本田、岡崎、香川…“3本柱外し”ハリル日本は収穫ゼロ発進
そこで今回は、香川に代わるトップ下候補として代表ルーキーのMF長沢和輝(25=浦和)、アギーレ前監督時代に2試合のMF森岡亮太(26=ベフェレン)、6試合のMF井手口陽介(21)とMF倉田秋(28)のG大阪組が欧州遠征に呼ばれた。彼らが強敵相手にどこまでアピールしてくれるか? それをブラジル戦、14日のベルギー戦で試した上で「それなりに収穫があれば、ハリルが3本柱を外した意味もあった」(前出の取材記者)。しかし――。
まずはスタメン出場でトップ下を任された井手口。8月のロシアW杯アジア最終予選オーストラリア戦(埼スタ)で豪快な代表初ゴールを叩き込んで一躍、レギュラー候補に名乗りを上げ、ブラジル戦の先発につながったが、特に前半のパフォーマンスは「酷い」のひと言。
プレスに行ってもかわされ、ポジショニングのマズさからパスも回ってこず、ボールを保持しても奪われてばかり。やたらと転んでいるシーンが目につき、前半の0―3のスコアを招いた張本人と言っていいだろう。
後半25分、ベテランMF長谷部誠(33=フランクフルト)に代わり、森岡が投入された。トップ下に入り、井手口は長谷部のポジションである守備的MFに移った。「森岡はもともとクラシカルな司令塔タイプの選手ですが、この日は運動量自体が少なく、ミスを犯してパスが相手に渡っても、全力で追い掛けないなどハリルが嫌う“軽い”プレーが少なくなかった。終了前に右サイドで巧妙ダイレクトパスを送り、決定機を演出した以外は攻守ともに落第点です。もう二度と代表に呼ばれないかも知れません。井手口は、守備を優先しながら機を見てトップ下として攻撃を差配するという難しい役割を命じられ、残念ながらまったくアピールできなかった」(現地取材中の元サッカーダイジェスト編集長・六川亨氏)
強豪との欧州2連戦でハリル日本、惨めな収穫ゼロ発進となった。