貴ノ岩の“心の傷”主張 貴乃花親方「再入院」画策の裏事情
■執行部への揺さぶり
今回の騒動で明らかになった貴乃花親方の言動からは、ひとつの意図を感じざるを得ない。それは騒ぎを極力、大きくしたいということだ。
巡業部長でありながら協会より先に鳥取県警に被害届を提出したのも、民事訴訟などの法的手段を検討しているのも、書いた医師が後に仰天することになる診断書を提出したのも、そして今回、弟子の再入院を検討しているらしいことも、それが目的だと考えれば納得がいく。
「騒ぎが大きくなればなるほど、相撲協会の現体制に与えるダメージも大きくなる。貴乃花親方はそれを狙っているのさ」と、さる親方がこう続ける。
「協会に提出された診断書が大げさだということが判明しただけに、外傷だけではない、暴行によって生じた心の傷も大きいと印象付けたいのではないか。精神的なダメージで入院中となれば、協会の聴取にも影響が出るかもしれない。精神的に不安定では聴取に応じづらいし、結果として口封じにもなるからね。貴乃花親方は2016年3月の理事長選で八角現理事長と、亡くなった北の湖前理事長の跡目を争って敗れた。次の選挙が来年3月に近づいた時期に起こった今回の騒動を利用、協会執行部を揺さぶろうとソロバンをはじいているんだろう」