W杯で精彩欠くも…メッシが代表引退できない“大人の事情”
決勝トーナメント1回戦で敗退した今大会を最後に、代表引退をささやかれているのがアルゼンチンのエースストライカー・メッシ(31=バルセロナ)だ。
1次リーグ初戦のアイスランド戦ではPKを失敗。最終戦のナイジェリア戦で今大会初得点を決めたが、精彩を欠くプレーが目立った。
アルゼンチンは、ナイジェリア戦で決勝ゴールをアシストしたパボン(22=ボカ・ジュニアーズ)らの若手FWが台頭。世代交代の波にのまれたメッシは、自らアルゼンチンのユニホームを脱がなくても代表の座を追われる可能性を指摘されていた。
しかし、世界最高選手は簡単に代表から退けない。名門バルセロナのエースとして国際的な人気を誇るだけに、多くのスター選手同様、大人の事情を抱えているからだ。
アルゼンチン代表には世界的な企業がスポンサーに付き、親善試合の契約金は最高で200万ドル(約2億2000万円)に達するなど、メッシのおかげで同国のサッカー協会は潤っている。メッシが代表を引退すれば状況は一変。スポンサーからの撤退を検討する企業が少なくないといわれ、アルゼンチンメディアの試算によれば同協会の収入は年間で最大25億円も減る可能性が指摘されている。
2022年カタール大会はともかく、アルゼンチン代表からしばらくはメッシの名前が消えることはなさそうだ。