若き日の本田圭佑がダブる 19歳トゥエンテ中村敬斗の胸中
■野心家の本田圭佑との共通点
若い選手に浮き沈みはつきものだ。中村自身も2018年から1年半在籍したガンバでは、トップの主力からU-23の控えまで幅広い立ち位置を経験した。特に宮本恒靖監督体制の昨年夏から今年春にかけては「走れない、守れない、戦えない」と烙印を押され、下積み生活を余儀なくされた。
「あの時間はガンバでは必要だったけど、2年のレンタルで来ているオランダでそんな足踏みをしている暇はない。限られた時間でどれだけ上に行けるか、だから。他のライバルとの違いを示すためにもゴールに絡む動きがもっと必要。それをやらなきゃ生き残れないのも分かってますから」
強い言葉で向上心を押し出す様子は、かつてオランダで成功を収め、CSKAモスクワ、ACミランへと飛躍した本田圭佑の若き日に重なる。
奇しくもトゥエンテの本拠地は、2009年9月の日本ーオランダ戦で本田が中村俊輔(横浜FC)に「FKを蹴らせてくれ」と直訴した場所でもある。