開幕延期で“損した”巨人・中島 OP戦本塁打王も息切れ心配
オープン戦を2勝10敗4分けの最下位で終えた巨人。13試合白星がないチームにとっては、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、20日の開幕が延期となったのは追い風だろう。
だが、中には「損した」選手もいる。オープン戦の本塁打王、20年目のベテラン中島宏之(37)である。14試合に出場し、打率.351、4本塁打。昨季は43試合で打率.148、1本塁打と、からっきしだったのがウソのように打ちまくっているのだ。
通常開幕なら、一塁でのスタメン出場は間違いないところだった。首脳陣のひとりは「今年は大上段からグリップの位置を下げて、ノーステップ気味に打っていた。フォームがシンプルになったのが奏功した。先月のキャンプから長くいい状態をキープしているのもプラス。開幕スタメンどころか、クリーンアップで5番の可能性もありますよ。候補のパーラは長打力がなく、相手としては、今の中島の方が怖いでしょう」と明かしている。
元木ヘッドコーチは「勇人、丸にしても(延期のため)自分たちで抑えている部分はある」と言う。レギュラーの決まっている主力たちは、開幕に合わせた調整をすればいいが、昨季、散々だった中島はそうもいかない。オープン戦からフルスロットルで走り続けなければならない。開幕が延期になったことで“息切れ”が心配なのだ。