松山が中学時代の恩人に誓った「プロになって恩返しを」
松山英樹(29)は中学2年になる時に、中高一貫の高知・明徳義塾へ編入した。
明徳義塾中・高ゴルフ部の高橋章夫監督は松山に関して「授業中は静かで、おとなしくしていた。ゴルフは真面目で一生懸命で、模範的。怒ったことはありません」と言った。
高校1、2年時の担任だった野球部部長の佐藤洋教諭は、「控えめでおとなしい印象でした。当時からゴルフが上手ということは聞いていましたが、どれだけスゴイのかは知らず……」と話す。
「控えめでおとなしい」と口をそろえるが、しかし、気心の知れた人たちの前では違う顔を見せていた。
松山は中学時代、週末になると同じゴルフ部で1学年下の山本健斗さんの実家へ頻繁に通っていた。
健斗さんの母親で、当時の松山をよく知る山本志穂美さん(以下=山本さん)は、「シャイな面もありましたが、仲の良い後輩(息子)と一緒ということもあって、ウチでは結構お話をしてくれました」と、こう続ける。
「いつも『プロになる』『マスターズに出る』『タイガー・ウッズのような選手になる』と言っていました。その根底にあったのはご両親への思いでしょう。ご家族の話はよくしてくれていました。とても親孝行で、何度も『両親は僕にゴルフをさせてくれるために一生懸命に働いて、協力してくれている。だから、絶対にプロになって恩返ししたい』と語っていました」