石川遼の目指すスイングが抱える問題点とは…“ここ一番”で曲がるリスクが高いこと
石川遼が先週の「三井住友VISA太平洋マスターズ」を制して、2年11カ月ぶりにツアー通算18勝目を挙げた。
「スイング改造が功を奏した」とスポーツ各紙は大騒ぎだが、本紙連載中の杉本英世プロは「あのバックスイングでは、これから先どうなるかな?」と心配している。
杉本は1967年にPGAツアーのQスクール(プロテスト)で日本人として初めて合格。68年は1シーズン米国に専念し、翌69年に「日本オープン」「日本シリーズ」など国内外で年7勝を挙げた。
「石川のようにトップの位置があんなに低かったら、ゆっくりしか振れないんだよ」と杉本は欠点を指摘する。
トップ位置が低すぎるとフラットスイングになり、フルショットではフックして左に曲がる恐れがある。だから、ここ一番というときにしっかりと振り切っても左に曲がらないトップの位置(高さ)を持っていなければならないとアドバイスする。
石川は最終日の14番パー4(422ヤード)で痛恨のミスを犯している。池越えの第2打がフックして球が上がらずにショートし、手前の池につかまりダブルボギーだった。