山下美夢有が手に入れた「日本の年間女王タイトル」に一体どれだけの価値があるのか
今季女子ツアーは「伊藤園レディス」優勝の山下美夢有が、最終戦を待たずに年間女王タイトルを決めた。21歳103日での女王達成は、上田桃子の21歳156日(2007年)を更新する最年少女王とマスコミは大騒ぎである。
だが新女王誕生と言われてもピンとこない。世界の女子ゴルフ界はすでにロレックスランキングが主流だからだ。
全米女子オープン、全英女子オープンなどメジャーを頂点に、世界中のトーナメントが連動し、五輪出場の各国代表もロレックスランキングで決まる。世界ランキングのポイントがメジャー出場の条件になり、実力のバロメーターである。
山下は国内4勝、獲得賞金2億円を超えてダントツの成績であり、世界ランキング25位。だが海外挑戦は今年の全英女子OPだけで、国外ではほとんど無名である。
最新ランクを見るとそうそうたる顔触れである。1位N・コルダ(米国)、2位L・コ(ニュージーランド)、3位A・ティティクル(タイ)といまLPGAツアーで活躍する選手が上位を占め、10位に米国を拠点に戦う畑岡奈紗がランクインする。LPGAツアーがトップ選手で構成されるフィールドなのがよくわかる。