パリの治安が深刻悪化…頻発する暴動、強盗、テロ未遂に五輪アスリート戦々恐々
花の都がえらく物騒だ。
24日のパリ五輪の男子サッカー初日は、強豪アルゼンチン代表がモロッコ代表に敗れる波乱の幕開けとなったが、試合中にサポーターが乱入し、ピッチ内へ爆竹が投げ込まれるなど大荒れ。2時間の中断を余儀なくされたうえ、最後の3分間は無観客で行われた。
“予兆”はあった。アルゼンチンのハビエル・マスチェラーノ監督は試合後、地元メディアに対し、MFティアゴ・アルマダが前日、練習施設で何者かに腕時計や指輪を盗まれたと告白。「身内の犯行」ならともかく、外部からの侵入となれば警備体制に疑問が残る。
ロシアとウクライナ、イスラエルとパレスチナ……。2つの戦争はいまだ継続中。しかしフランス国内では早くも、治安の悪さ、セキュリティーの甘さが露呈している。
BMX男子フリースタイル豪州代表のローガン・マーティン(東京五輪金メダリスト)は車上荒らしに遭い、財布などを盗まれたと自身のインスタグラムに投稿した。
今月15日にパリ中心部の駅で兵士が男に刺されると、18日にも刃物を持った男がシャンゼリゼ通りの高級ブランド店で強盗を働き、駆けつけた警官を襲撃。射殺される事件が起きた。25日には、男子サッカーの日本対パラグアイ戦が行われたフランス南西部で、五輪を狙ったテロを計画した疑いで18歳の男が拘束されている。