日本のアスリートと「向学心」に雲泥の差…《エリート選手に勉強不要》は世界の常識からズレている
インテリスケーターが復活を遂げた。
日本時間27日にフィギュアスケートの世界選手権が米国・ボストンで開幕。女子SP(ショートプログラム)でアリサ・リュウ(19=米国)が首位に立った。リュウは2019年、13歳で出場した全米選手権で史上最年少優勝。22年の世界選手権で3位となったが、その直後に16歳で突然、引退を表明。19歳になった昨年3月に現役復帰を発表していた。
引退の理由は「大学進学」。現在はカリフォルニア大で心理学を学んでいる。羽生結弦のライバルとして知られ、22年北京五輪金メダリストのネイサン・チェン(25)も、18年の世界選手権を制した直後に大学と競技の両立を決断し、名門イェール大に進学。統計学を専攻し、卒業後には医学の道へ進んで医者を目指すと明らかにしている。02年ソルトレークシティ金メダルのサラ・ヒューズ(39)もイェール大を卒業し、妹で07年四大陸選手権銀メダルのエミリー・ヒューズ(36)は現役中にハーバード大に合格、入学した。
「日本のアスリートで本当に『文武両道』を実現させているのはごくわずかです」と話すのは、スポーツライターの小林信也氏だ。