玉正鳳は苦節15年で新入幕!通算5部屋で師匠6人の不遇過ぎる異例の経歴
玉正鳳萬平(31歳・片男波部屋・前頭16枚目)
苦節15年、夢に見た新入幕をかなえた。
2011年、18歳でモンゴルから来日。高島部屋の世話になり、いよいよ力士に……となるはずだったが、新弟子検査直前に高島部屋が閉鎖。春日山部屋でデビューしたものの、その後も不祥事による師匠の交代や部屋の閉鎖が相次ぎ、追手風、中川と所属部屋が変遷。20年に師匠の暴力事件で中川部屋が閉鎖となり、現在の片男波部屋に移籍した。
親方衆からも、「通算5部屋で師匠6人なんて、玉正鳳くらい。これでは相撲に専念できなかったのも無理はない」と同情の声が少なくない。
それでも腐らず、引退をしなかったのは、姉と結婚した義兄・玉鷲の存在が大きいという。
「玉鷲は日ごろから玉正鳳に飯を食わせていますし、出稽古も一緒に連れて行き、『俺の義弟にちょっと稽古つけてやってよ』と相手に頼むなど面倒を見ている。体重が軽い(127キロ)ので、そうでもしないと稽古を買って出てもらえないという事情もある」
とはタニマチ筋。この体重の軽さが出世を妨げていた面もあり、玉鷲も「アイツが150キロあったら、もっと早くに上で相撲を取ってるよ」と嘆息したことは一度や二度ではないという。