「アメリカ」橋爪大三郎、大澤真幸著

公開日: 更新日:

 世界中の人がアメリカ的な価値観が標準であるという前提を受け入れている。しかし、アメリカ社会はそれぞれの国や社会の平均値からは程遠く、西洋社会の中でも非常に特異な存在であり、「標準なのに例外」なのがアメリカだと大澤氏は言う。戦後の日本人は基本的にアメリカが好きだが、日本人ほどアメリカを理解できていない国民はほかにいないとも。愛着の大きさと無理解の落差が戦後日本を特徴付けており、アメリカを知ることは日本を知ることにもなる。

 本書は、社会学者の2人が、アメリカの土台ともいえるキリスト教と、アメリカ的思考ともいえるプラグマティズムという思想を切り口に、日本人の知らないアメリカの本質に迫る対談集。

(河出書房新社 920円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ダウンタウン浜田雅功の休養でよぎる2023年の「意識障害」報道…「前日のことを全く記憶していない」

  2. 2

    フジテレビ30代アナ永島優美、椿原慶子が辞めて佐々木恭子、西山喜久恵50代アナが居座る深刻

  3. 3

    蒔田彩珠は“この役なら変われる”と奮起して「富永蒼」役をゲット

  4. 4

    男性キャディーが人気女子プロ3人と壮絶不倫!文春砲炸裂で関係者は「さらなる写真流出」に戦々恐々

  5. 5

    コシノジュンコそっくり? NHK朝ドラ「カーネーション」で演じた川崎亜沙美は岸和田で母に

  1. 6

    40歳目前の綾瀬はるかは"長い春"か…冠番組に映画主演と「決断できない」ジェシーとの関係

  2. 7

    岡田准一が真田広之をライバル視…Netflix超大作時代劇「イクサガミ」での“無茶ぶり”には困惑の声も

  3. 8

    井上真央ようやくかなった松本潤への“結婚お断り”宣言 これまで否定できなかった苦しい胸中

  4. 9

    浜田雅功の休養で暗雲漂う…大阪・関西万博とダウンタウン活動再開の行方

  5. 10

    精神科医・和田秀樹氏が語る「老害」を乗り越える方法