第一話 倫理的にあり得ない(13)路地の突き当りで女が振り返る
だらしなく伸びた鼻の下を戻し、出崎はブザーを押して店員を呼んだ。
「カモなら他を探せ」
冷たく言い放ち、缶コーヒーの残りを一気に飲む。女は出崎の言葉を無視して、肩にかけていたショルダーバッグから携帯を取り出した。
「この人、知らない?」
女が差し出し…
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