「スタグフレーション」加谷珪一著

公開日: 更新日:

 今回のインフレの直接的な原因は、原油価格高騰やウクライナ侵攻、そして円安などといわれるが、それだけでここまでの大規模なインフレは発生しないと著者は言う。

 一連の物価上昇には、さまざまな要因が複雑に絡み合っているゆえに、長期化を覚悟しなければならないという。各国は景気を犠牲にして金利を上げて物価の抑制に動いているが、不景気が続く日本は高金利政策を採用できない。

 そんな中、もっとも危惧しなければならないのが、不景気下のインフレ=スタグフレーションだ。スタグフレーションに陥ると、ほとんどの経済政策は効果を発揮しなくなり、そこからの回復が極めて困難になるからだ。そのリスクが高い日本で起こっている物価上昇の背景を解説してくれる経済テキスト。 (祥伝社 968円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ダウンタウン浜田雅功の休養でよぎる2023年の「意識障害」報道…「前日のことを全く記憶していない」

  2. 2

    フジテレビ30代アナ永島優美、椿原慶子が辞めて佐々木恭子、西山喜久恵50代アナが居座る深刻

  3. 3

    蒔田彩珠は“この役なら変われる”と奮起して「富永蒼」役をゲット

  4. 4

    男性キャディーが人気女子プロ3人と壮絶不倫!文春砲炸裂で関係者は「さらなる写真流出」に戦々恐々

  5. 5

    コシノジュンコそっくり? NHK朝ドラ「カーネーション」で演じた川崎亜沙美は岸和田で母に

  1. 6

    40歳目前の綾瀬はるかは"長い春"か…冠番組に映画主演と「決断できない」ジェシーとの関係

  2. 7

    岡田准一が真田広之をライバル視…Netflix超大作時代劇「イクサガミ」での“無茶ぶり”には困惑の声も

  3. 8

    井上真央ようやくかなった松本潤への“結婚お断り”宣言 これまで否定できなかった苦しい胸中

  4. 9

    浜田雅功の休養で暗雲漂う…大阪・関西万博とダウンタウン活動再開の行方

  5. 10

    精神科医・和田秀樹氏が語る「老害」を乗り越える方法