第二話 立場的にありえない(3)相変わらず冴えない風貌の丹波刑事
泣きっ面に蜂ではないが、この慌ただしいときにいったい誰だ。涼子は目で、来客を確かめるように促す。
インターフォンを覗き込んだ貴山が、勢いよく涼子を振り返った。
「丹波さんです」
「ええ?」
貴山ではなく、こんどは涼子が声をあげた。電話を切ってから、ま…
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