(79)仰角の恩恵をこうむった男の像
風に揺らぐ草の葉にほっそりとした脚が伸びる。彼女の頭は彼女の膝の上。珊瑚色の髪が彼女の膝に遊ぶ。「エミュー」と彼女は名を呼ぶ。返事はない。「眠ったのね」彼女は微笑み彼女の髪に触れる。彼女と彼女は素足だ。長い時間靴を脱いで歩いたらしい。草の汁に染まった足の指。緑のペディキュア。女…
この記事は有料会員限定です。
日刊ゲンダイDIGITALに有料会員登録すると続きをお読みいただけます。
(残り1,335文字/全文1,475文字)
【ログインしていただくと記事中の広告が非表示になります】