大河「軍師官兵衛」浮沈の鍵握る大女優・藤村志保のナレーション
岡田准一(33)主演で、豊臣秀吉に天下を取らせた名参謀・黒田官兵衛の生涯を描くNHK大河「軍師官兵衛」がスタートした。
華やかさとは縁がなく、通好みの歴史上の人物だが、辛口で知られる作家の麻生千晶氏は、「初回だけでは判断できない」と前置きしながらも、「次回以降に期待が持てる内容だった」と、こう評価する。
「敵の領内に入り込んだ我が子(官兵衛)を母親が諭すシーンなど、一話の中でも視聴者の心をつかむような起承転結をつくり、非常に分かりやすかった。一にも二にもドラマは脚本ですが、世に有名な歴史上の人物や戦乱という時代背景に振り回されることなく、きちんと主人公に寄り添う姿勢。この手の主人公を描く際、必要不可欠なのは書き手自身が大局観を備えているかどうか。今作を手がける前川洋一氏はベテランで実力のある方。物語に一本筋が通っていて、久しぶりに安心して見ることのできた大河です」
第2話が楽しみになるが、一方で「あの重々しい独特なナレーションはどうしたものか。私は個人的に勇壮な語りが好みということもあり、今後が気がかり」(前出の麻生氏)と眉をひそめる。