たかじんブーム再び “視聴率男”の素顔に迫る評伝本が好調
JR大阪駅・環状線ホーム――。発車メロディーに「やっぱ好きやねん」が流れる。食道がんと闘い今年1月に亡くなった歌手、やしきたかじん(享年64)の名曲だ。
出張などで久しぶりに耳にして、ふと彼を思い出す人は50代以上か。
そのたかじんの人物評伝「ゆめいらんかね やしきたかじん伝」(角岡伸彦著、小学館)が好調だ。
9月半ばの発売ながら、今週のアマゾンのタレント本ベストセラーで(総合)5位にランクインしている。
「“関西の視聴率男”と呼ばれたやしきたかじんの売れない新人時代から、タレントとして人気が出てきた大阪時代、そして東京進出以降……。レコード会社のディレクター、元マネジャー、コンビを組んだ有名作詞家ら何人もの“証言”をもとに、異色の歌手・たかじんの素顔に迫っています」(書評担当者)
今年3月に執り行われた偲ぶ会には3700人ものファンが詰めかけた。
「あんた」「やっぱ好きやねん」「東京」のヒット曲のほか、カバー曲だが「ラブ・イズ・オーヴァー」も忘れられない曲として心に残る。1周忌を前に、たかじんブームが起こるかもしれない。