「ケチで有名になるくらい倹約」していた俳優・山谷初男は今
役者としては、73年のNHK大河ドラマ「国盗り物語」が一番印象に残っているとか。
「なんたってNHKだから。斎藤道三(平幹二朗)の家来、赤兵衛を演じた。これで全国に顔を覚えてもらった。ホント、オレにとっても国盗り物語だったね。しかし、あの当時と比べると、丁寧なドラマ作りが減り、それに伴って、オレの出番もすっかり減ってしまった。おかげで、故郷の角館にしょっちゅう帰ってるよ」
角館では実家だった旅館を改築、移送し、劇場「はっぽん館」として地域に開放している。
「数年前までは永(六輔)さんが定期的に出演してくれ、そのたびに満席にしてもらってた。でも、今は人が集まらず、売りに出してるんだよ。ちゃんと維持してもらえるなら、タダで譲ってもかまわないんだけど」
ちなみに、「はっぽん」は山谷さんのアダ名。ライブハウス「はっぽん」は元オーナーだったそうだ。
1月22日から2月15日まで、「彩の国さいたま芸術劇場」大ホールでの蜷川幸雄演出「ハムレット」に出演する。
「台湾公演とかを含めると、5月までの長丁場。ジジイのひと味違う演技をぜひ見て欲しいね」