映画祭に登場の若尾文子 小津安二郎監督への“恋心”を初告白
「体調は大丈夫か」――場内に一瞬、衝撃が走った。
27日、女優の若尾文子(81)が「若尾文子映画祭 青春」(8月14日まで)の初日舞台あいさつを行った時のことだ。この日、若尾は登壇する際、男性スタッフに支えられ、杖をつき、歩くのもしんどそうにしていた。もっとも、その直後、本人が「滑って転んで、足を痛めちゃって、お恥ずかしい限りです」と話すと、観客も一安心。騒ぎには至らなかった。
この日の若尾は続けて映画「浮草」で1本だけ仕事をした小津安二郎監督にも言及。「大好きでした。お嫁さんになりたいと思いました」と秘めた乙女心を初告白。頬を赤らめるさまは、横に並んだポスターの映画「青空娘」のように若々しかった。
若尾は大映の看板女優として20年間で150本を超える映画に出演。今回の映画祭では1952年のデビュー作「死の街を脱れて」など60本を上映するという。