過去の栄光にしがみつくフジ 「恋仲」惨敗で死んだ“月9神話”
フジテレビの象徴ともいえる「月9」の金看板が倒れつつある。
20日にスタートしたドラマ「恋仲」(フジテレビ系)の初回平均視聴率が9.8%(ビデオリサーチ調べ・関東地区=以下同)と大コケ。1987年から始まった「月9」枠では初の1ケタ発進となった。「東京ラブストーリー」(91年)や「ロングバケーション」(96年)など社会現象を巻き起こしてきた“ドル箱枠”だが、近年は絶不調。王道の恋愛ドラマにこだわるあまり、今や“負のレガシー”と化している。
上智大教授(メディア論)の碓井広義氏はこう語る。
「ドラマの概要が発表された当初から、福士蒼汰と本田翼のドラマってそもそも需要があるの? と疑問でした。福士くんは“あまちゃんバブル”でブレークしましたが、主演を背負えるほどの技量はあるのか。モデルとしての本田翼はともかく、『女優・本田翼』の支持者はいるのか。この2点を考えただけでも、フジテレビのアンテナはズレているなと感じます」
テレビ離れが進む若者を取り込むべく、同世代の人気者を起用したが、結果は完全に裏目。「これに追い打ちをかけたのがストーリーです」と碓井氏が続ける。