女子大生・宮崎美子の人生を変えた篠山紀信の“1枚の写真”
年が明けて80年の1月に、私が表紙の「週刊朝日」が書店に並び、翌2月の半ばごろ、篠山さんからウチに電話がかかってきて。ミノルタ(現・コニカミノルタ)の宣伝部がテレビのCM用に素人モデルを探しているんだけどやってみませんかって。家族は怪しんだんですけど、撮影がちょうど春休みだし、サイパンに行けるというのに誘惑されて……(笑い)。このCMが話題になり、いろんなお仕事をいただけるようになったんです。
篠山さんにはその後、“激写”でも撮っていただき、25歳のころには「ニュースキャスターをやってみたいんですけど」って相談に行ったこともあります。「何言ってるの。女優が一番面白いし、勉強してない君には無理」と諭され、あきらめましたけど。
マネジャーと2人で活動していた時には宣材写真を撮ってくださったんですよ。ノーギャラでネガもくださって。
思えば、芸能界に入るきっかけをつくっていただき、節目節目でも助けていただいた。この春までBS11で放送していた私の番組「宮崎美子のすずらん本屋堂」にゲストでお招きできたときは頑張ってきた姿をお見せできて、少しは恩返しできたかな、とうれしかったですね。