“コケられない大御所”水橋文美江氏が挑む家族の再生物語
日本テレビ系水曜10時枠ドラマは、3人の独身アラサー女のドタバタ恋愛ドラマ「東京タラレバ娘」から一変、「母」をテーマにした重厚なドラマで勝負を懸ける。
“完全な母”になりきれずに悩む3人の女性を沢尻エリカ、板谷由夏、小池栄子の3人が演じる。最近、重いテーマのドラマは視聴率的には低調だが、あえて家族の再生物語という重いテーマに挑んだのが、女性の心理を描くことに定評がある大御所脚本家の水橋文美江だ。
64年、石川県生まれの水橋は、89年の第3回フジテレビヤングシナリオ大賞への応募をきっかけに、90年に脚本家としてデビュー。91年「葡萄が目にしみる」(林真理子原作・戸田菜穂主演)、92年「さよならをもう一度」(石田純一主演)と着々とキャリアを積み上げ、94年には月9ドラマ「妹よ」(和久井映見主演)では平均視聴率24.6%、最終回には30.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録し、各局の連ドラや日本テレビ系の「24時間テレビドラマスペシャル」などの常連脚本家となる。
「24時間テレビならではの闘病や障害がテーマになる重い作品は水橋の得意とするところで、01年から3年連続、15、16年も連続で脚本を手がけている。01年の安倍なつみ主演『最後の夏休み』の24.7%をはじめ、ほぼすべての作品で20%を超える視聴率で結果を出している。今回の『母になる』も重いテーマだけに期待は大きい」(テレビ関係者)