義父に結婚を反対され「売れるため」に化粧を始めた
そんな修羅場を思わせる歌が、83年発売のアルバム「OK」の収録曲「誰かがBedで眠ってる」(作詞・作曲=忌野清志郎)だ。
♪誰かの親父がどなりこむ 「娘と別れろ」――といった歌詞だ。
「当時の泥沼のような時期から脱却するためにも、シンプルでより分かりやすい音楽を、さらにバンドスタイルもアコースティックからエレキ編成に大転換したのです。そして、78年にギタリストとしてRCに参加した春日博文さんの助言、影響が強かったと思います。カルメン・マキ&OZの凄腕ギタリストとして知られていた春日さんですが、ボロボロになっていた清志郎さんを見て、RCの再生というか、アドバイスを始めたようです。清志郎さんにハンドマイクで歌うのを勧めたり、もう少し元気よくMCをするよう助言したのも春日さんでした」
春日は愛称ハチといって、国立市にあった「日下部荘」で清志郎と一緒に暮らしていたともいわれていたが、改めて本人に尋ねたところ、泊まりにいって得意の料理を振る舞ったりはしていたが、「一緒に住んだことはない」とのことだった。化粧については、70年代に流行したT・レックスやデビッド・ボウイらグラムロックの影響を受けたとされたが……。