福岡でIT講師刺殺 なぜSNS上の遺恨が現実社会に波及したか
わかったのは、加害者は彼の荒らし行為を迷惑がる人たちのことを、自分に対してネット上でリンチを加える集団だと認識していたことがひとつ。さらには、集団リンチに遭っているネット上に居所はなくなりつつあり、「もう俺にはゴミクズ(注・彼を迷惑がっている人たち)をリアルで殺す以外の逃げ場所はなくなっているんだよ」「ネット上で集団リンチをとめられないんだから実力行使に出るしかない」「今のところネットで発言できるけどネットでも居場所がなくなっちゃえばしかたない」と、心理的にかなり追い詰められていることをうかがわせる書き込みもしていた。
とはいえ、加害者の方から一方的に「低能」とあおるように絡んでこられて、まともに相手にしようとする人は普通に考えて多くはないだろう。ほとんどの場合、よくいる「構ってちゃん」だと思うだろうし、そうなれば冷たくあしらうかスルー(無視)するしかない。子細な言葉遣いや枝葉の整合性に拘泥し、本筋からどんどんズレていって無駄に長話になり、「構ってちゃん」を相手にしたところで結局のところ徒労感しか残らないことは、少し真剣にブログやSNSをやればすぐにわかることだ。
面倒なのは、構ってほしがるタイプは嫉妬心が強く、ぞんざいな扱いに敏感で、いったん絡まれて相手にすると離脱するのが簡単ではないことである。