歌舞伎界の“異端爺”がシュールな笑いを誘う機内番組って?
「どことなくシュールで笑いを堪えるのが大変だった(苦笑い)」とは、金融系企業で働く50代サラリーマン。出張で使ったJAL国内線の機内で何気なく見た番組が、予想外に面白かったと力説する。
「市川左團次流トーク この!カブキモノ」がそれで、“歌舞伎の異端爺”こと四代目市川左團次(78)が、若手ホープの尾上松也(34)、中村隼人(25)とともに歌舞伎の魅力を紹介する50分チョイの番組だ。歌舞伎座の舞台裏や歌舞伎界のあり方、師匠である親父と弟子の関係などを大御所と若手のそれぞれの目線からひも解く内容。歌舞伎ファンはもとより初心者も興味を持つ仕上がりになっている。
もっとも、「何が面白いって左團次さんです。たとえば、シュークリームを頬張って口元に生クリームを付けてしまうと、隣の松也が古女房のようにそっとぬぐう。これに“ホの字”の表情で小芝居を見せたりするわけです。それでいて一般家庭とは違う歌舞伎界ならではの親子の関係性を説いたりと、緩急を存分に使い分ける。左團次ワールド全開でした」(前出のサラリーマン)。仕事柄出張が多く、同社の飛行機もちょくちょく利用しているという御仁からしても、「歌舞伎関連の番組は珍しい」とか。