“コントの神様”志村けんは「キッチリ準備」が仕事の流儀
【仕事編】
志村けんと舞台「志村魂」に出演する面々が、「人生」「仕事」「健康」「恋愛」などについて、縦横無尽に語り合った。いぶし銀の“コントの神様”は何を語るのか。
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――今年も舞台「志村魂」の季節が近づいてきましたが、みなさん普段、お仕事をするときに心がけていることは何ですか?
志村 やっぱり「キッチリ準備する」ってことですね。俺は結構慎重派で、ネタ作りも稽古も徹底的にやるんですよ。本番でウケないのは本当にイヤですからね。
磯山 舞台のときも、朝から三味線練習してますもんね。楽屋にいると聞こえてきます。
志村 舞台で一番緊張するのは三味線なんだよ。まあ本業じゃないっていうのもあるからね。
上島 志村さんが三味線始められたばかりの頃に、師匠の三味線と(ビート)たけしさんのタップでコラボするって企画があったんですよ。でも、師匠の腕前を見たたけしさんが、「上島っ、おまえ、志村さんきっちり(三味線を)弾けるじゃねえか」って楽屋で焦ってたことがありましたね。
志村 たけしさんは十何年も前からタップをやってるわけだから、こっちもちゃんとできないと迷惑かけると思ってさ。でもどんな分野でも、いい仕事するためには緊張はつきものだと思うよ。よく「本番で緊張しちゃうんですけど、どうすればいいですか?」って相談を受けるんだけど緊張してもいいんだ。俺だっていまだにするんだから。どれだけしっかり準備をしておいて、それをいいほうに持っていくか、よな。
上島 十分に準備して100の力をつけておいた上で、肩の力を抜いて70か80の力でやるのがいいんだって、以前、師匠に言われましたね。
磯山 しっかりベースをつくっておくと、とっさのアクシデントやアドリブにも対応できますもんね。