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桧山珠美コラムニスト

大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」に「今月のダラクシー賞」を長期連載中。

TV局にプライドはないのか…番組作りをネットに頼り過ぎだ

公開日: 更新日:

テレビはオワコンと言うネット住民が出たがる不思議

 今のところ名前と顔がわかるのは鴻上尚史と世界陸上の解説をする原晋くらいのもの。

 そもそもネットの人は、テレビはオワコンだとかバカにしているくせに声がかかればヒョイヒョイ出てくるって、プライドないんか~い。結局テレビに出たかっただけか。制作側はコメンテーターの顔ぶれがどこも同じという批判を避け、新鮮味を出そうとしたのかもしれないが、どこの誰だかわからない人にコメントされるくらいなら中尾彬の方がまだまし。若造の言葉など耳に入らんわ。

 目玉はネットで人気のお笑いYouTuberの「せやろがいおじさん」に社会問題を批判させ、消費税10%にモノ申したが、それをやるべきは志らくではないのか。前番組「ビビット」より放送時間が長くなって、途中、スタジオ移動するのだが、その間もずっとカメラで追う間抜けな演出。もぐもぐタイムならぬ、志らくのてくてくタイム。誰が見たいか。評価できるとするなら随分安くあげたねえということか。“安値世界一への挑戦”ってコジマかよ! それでも内容がまともならの話。初回2・9%。2・6%、2・3%と、0・3ポイントずつダウン。志らくの着物の在庫が底をつくのが早いか、番組終了が早いか。

■なんでもネットに誘導する日テレのドラマ

 話題を変えるが、9月29日に日本テレビ斎藤工窪田正孝の「臨床犯罪学者火村英生の推理2019」を放送。最後まで見て、終わりかと思ったら「火村&アリス 衝撃の悪夢が始まる」という文字が出て、「Huluオリジナルストーリー『狩人の悪夢』編 今から配信スタート!!」と、ネットの有料動画に誘導。

 最近の日テレは全部これ。地上波ドラマは地上波だけで完結させるべきだ。視聴者はネットなどありがたがっていない。そこを制作者は根本から勘違いしている。

 君らはネットしか知らんのかと言われていることに気がつくべきだ。

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