著者のコラム一覧
影山貴彦同志社女子大教授

▽かげやま・たかひこ 同志社女子大学学芸学部メディア創造学科教授。1962年、岡山県生まれ。早大政経学部卒。86年に毎日放送入社、「MBSヤングタウン」ほかテレビとラジオの番組を手掛ける。ABCラジオ番組審議会委員長、GAORA番組審議会副委員長、日本笑い学会理事。著書に「テレビドラマでわかる平成社会風俗史」(実業之日本社)、「おっさん力」(PHP研究所)、「テレビのゆくえ」(世界思想社)など。

節操ない政権に危機感 言葉があまりにも軽いときこそ疑う

公開日: 更新日:

 京都大学に現れたアニメ映画「AKIRA」を模した立て看板が話題になっている。京都・百万遍の角に立てられた看板は、作中のシーンをリアルに再現し「東京オリンピック開催迄あと147日」、その周りに「反対」のビラが多数貼り付けられ、「中止だ中止!」「粉砕」などの落書きがされている。アニメにはない「コロナ」の貼り紙もあった。先月末はまさに東京五輪まで「あと147日」で、僕が訪れたのは1日だったが、地元紙に紹介されたこともあってか携帯やら望遠レンズを持つ人まで立て看を撮影する人が途切れなかった。

 1988年に公開された同作は、2020年のオリンピック開催を控えた「ネオ東京」を舞台にしている。漫画家の大友克洋氏が30年も前に予言していたことは、政治や俗世間と一線を画しつつも核心を突く、エンタメの眼力として誇らしいものがある。

 SNSでは「#中止だ中止」がトレンドキーワード入りしている。僕自身は東京で開催してもらいたいと切に願うひとりだが、オリンピックを無観客で開催するというのも選択肢としてあり得ると考えている。プロ野球のオープン戦も無観客で行われ、今まで聞こえなかった球を打った時の音やベンチの話し声など新しい見方も出てきているし、実況を工夫すれば新たなエンタメの見せ方が構築できるのではないかと思う。もしかしたら東京五輪の放映手法が世界のニュースタンダードになる可能性だってあり得る。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    フジテレビ日枝久相談役に「超老害」批判…局内部の者が見てきた数々のエピソード

  2. 2

    一部ファンが現実逃避? 中居正広“別人疑惑”再燃…「本人すでに死亡」と考える人々が現れる

  3. 3

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  4. 4

    いまだ雲隠れ中居正広を待つ違約金地獄…スポンサーとTV局からの請求「10億円以上は確実」の衝撃

  5. 5

    フジ女子アナ“上納接待”疑惑「諸悪の根源」は天皇こと日枝久氏か…ホリエモンは「出てこい!」と訴え、OBも「膿を全部出すべき」

  1. 6

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  2. 7

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  3. 8

    フジテレビが2023年6月に中居正広トラブルを知ったのに隠蔽した「別の理由」…ジャニーズ性加害問題との“時系列”

  4. 9

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  5. 10

    キムタクがガーシーの“アテンド美女”に手を付けなかったワケ…犬の散歩が日課で不倫とは無縁の日々

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジテレビ日枝久相談役に「超老害」批判…局内部の者が見てきた数々のエピソード

  2. 2

    フジテレビが2023年6月に中居正広トラブルを知ったのに隠蔽した「別の理由」…ジャニーズ性加害問題との“時系列”

  3. 3

    フジ女子アナ“上納接待”疑惑「諸悪の根源」は天皇こと日枝久氏か…ホリエモンは「出てこい!」と訴え、OBも「膿を全部出すべき」

  4. 4

    私が巨人の監督なら「八回・マルティネス、九回・大勢」でいく。“格”からして当然だ

  5. 5

    中居正広ついに芸能界引退! 旧ジャニーズの後ろ盾失い「個人事務所」ですでに“詰み”…あらゆる損害にどう対応?

  1. 6

    フジテレビ時代に11年不倫の神奈川県知事が古巣の会見対応に苦言も…賛同が広がらない当たり前

  2. 7

    一部ファンが現実逃避? 中居正広“別人疑惑”再燃…「本人すでに死亡」と考える人々が現れる

  3. 8

    いまだ雲隠れ中居正広を待つ違約金地獄…スポンサーとTV局からの請求「10億円以上は確実」の衝撃

  4. 9

    フジHD「資産価値1兆円強」の不動産群を物言う株主が狙う!下げ材料ばかりなのに株価連日高騰の“カラクリ”

  5. 10

    菊間千乃弁護士、堂々の「情報7days」出演にフジテレビへの忠誠心を感じたとする声が続々