4歳のクリスマス 母のためにとった行動が思わぬ結果に…
ウチです。
そして家に到着した瞬間、アパートに放水する消防士を見た親父が「うおー!!」と大地を揺るがすような大声で叫びました。それに共鳴するように母が「ケン、見ちゃダメー!!」と僕の目を手でふさぎました。もう北斗の拳です。火事は幸い僕らの住む部屋だけで済みました。
後の調査で出火原因が台所と分かり母は「ちゃんと火の元は確認していたのに」と疑問を抱き、「あ! あの時に息子が! ケン、あの時何したの?」と僕に聞いたので僕は「お母さんが死なないようにオウチを暖めようとコンロをつけた」と言いました。絶対に絶対に怒られると思っていると、愛の塊であるウチの母は僕の気持ちを感じて「暖めすぎよ」と言ったのです。
僕は泣きました「お母さん! ごめんなさい」と。
抱き合う感動の親子の元に、隣の部屋の金城さんが秋田のナマハゲのような顔でやって来て、「ごめんですむか! クリスマス返せ! 死なさりんど!(沖縄の方言で“殴りとばすぞ”の意味)」とブチ切れていました。
皆さん、愛です。愛でこの火事場のような状況を乗り切りましょう。