著者のコラム一覧
児玉愛子韓国コラムニスト

韓流エンタメ誌、ガイドブックなどの企画、取材、執筆を行う韓国ウオッチャー。新聞や雑誌、Webサイトで韓国映画を紹介するほか、日韓関係についてのコラムを寄稿。Webマガジン「オトナの毎日」でイラストエッセー【毎日がエンタメ】を連載中。

韓国版の半沢直樹「梨泰院クラス」財閥一家のリアリティー

公開日: 更新日:

 この一家は反省することはなく、その後も次男がひき逃げ事件や大麻吸引で、三男もまた暴力事件で逮捕されている。悪名高き一家だが、SKグループも負けてはいない。10年には会長のいとこが、解雇された運転手をバットで殴るなどの暴行を加えている。その際、「1発100万ウオン(約10万円)」と言って、小切手を切りながら殴る残虐ぶりだ。

 14年にはナッツの出し方にキレた大韓航空の副社長が、滑走路に向かっていた航空機を引き返させるという前代未聞の“ナッツ・リターン事件”まで勃発。日本でも大きく報じられたが、ドラマ以上に強烈で、もはや何が起こっても驚かない。

 こうした財閥の不祥事に対し、世間は冷たい視線を向けるが、だからといって財閥がなくなることはない。韓国は10大財閥グループの総売り上げだけでGDPの約75%を占めているというお国柄。

「梨泰院クラス」でもセロイの初恋相手は割り切って食品財閥「長家」に就職している。どんなに批判しようとも、多くの若者が大企業に就職したいことに変わりはないのだ。

 “with財閥”の韓国社会だが、創業一族の悪行にワクチンはない。

【連載】嫌も反も親も気になる最新韓国のリアル

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  2. 2

    阪神・西勇輝いよいよ崖っぷち…ベテランの矜持すら見せられず大炎上に藤川監督は強権発動

  3. 3

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  4. 4

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  5. 5

    阪神・藤川監督が酔っぱらって口を衝いた打倒巨人「怪気炎」→掲載自粛要請で幻に

  1. 6

    巨人・小林誠司に“再婚相手”見つかった? 阿部監督が思い描く「田中将大復活」への青写真

  2. 7

    早実初等部が慶応幼稚舎に太刀打ちできない「伝統」以外の決定的な差

  3. 8

    「夢の超特急」計画の裏で住民困惑…愛知県春日井市で田んぼ・池・井戸が突然枯れた!

  4. 9

    フジテレビを救うのは経歴ピカピカの社外取締役ではなく“営業の猛者”と呼ばれる女性プロパーか?

  5. 10

    阪神からの戦力外通告「全内幕」…四方八方から《辞めた方が身のためや》と現役続行を反対された