村本大輔さん 大切なのは「出会い」その瞬間から僕は動く
その後、子供たちのスピーチは「なんで私たちは好きなことを学べないんですか。学ぶ権利を奪うんですか」って、思ったことをぶつけて心に響きました。
その夜の親睦会に僕も参加して大人に言ったんです。僕もお笑いコンテストで負け続けている時がありました。勝てると思っても負けて、ショックに耐えられず、その夜に飯を食いにいく。負け続けるとそれが普通になって勝てると思わなくなる――それじゃ勝てません。すると校長先生が僕の方へやってきて「全部、当たってます。僕たちは負け慣れてしまってます。勝てるって思っていないんです」って泣き崩れて。そんな出来事があったんです。鶴橋での出会い、その瞬間から動いた。人と出会って話をしたから体験できたことですよ。
北海道の旭川でライブをやった時、富良野のラベンダー畑が韓国や中国企業にすごい大金で買われていて、富良野がどんどん変わってしまっているという話を聞いたんです。僕、富良野まで話を聞きに行ったんですよ。話を聞いた女性は富良野の行政がラベンダー畑にハコモノを建てようとしていて反対していると。今後人口が減少して子供の数が少なくなれば一人で背負う借金の額が大きくなる。多くの人に知ってもらいたいからメディアの人を紹介して欲しいというんで北海道新聞の友達に電話したら、記事にできるかわからないけど話を聞きますと返事をもらって。彼女、めちゃくちゃ喜んで。時間をつくって街に出かけていって話を聞いて得たものってすごく新鮮、感動します。