タモリの融通無碍な会話力の原点 九州の会社員時代に悟る
冒頭の「温泉ホテル」とは、これまでの証言などから「日田観光会館」、「友達」とは、早稲田の先輩の高山博光氏(福岡市議)だと思われる。「内紛の情報を探る」という、いわば“スパイ活動”に保険外交員時代の会話術は大いに役に立ったはずだ。その後は前述の通り、ボウリング場の支配人を経て、福岡のフルーツパーラー「サンフレッシュ」の初代支配人を務めた。客の注文を逆さまに言ったり、短縮したり(「ミックスジュース」を「ミィジュー」、「ブルーマウンテン」を「ブルマー」など)していたら、「おかしなマスターがいる」と評判になった。
どんな相手にでも合わせられる会話力の原点は、九州で働いていた会社員時代に培われたのだ。