アレヨアレヨという間に大きな花を咲かせた我が友RYチャン
後輩の俳優Rから、今をトキメク売り出し中の女優RYの芝居観に行きませんかと誘われて行ってきた。昔一度アタシとRとRYとは、小さな映画で共演したことがあり、あれから何年か経つのだけど、何ンとなく繋がっていて、よく仲がよくなって気のおけない仲になると、オマエサン売れてスターになっても天狗になるなよ、お里が知れるぞなんて云ったりするが、シカシこう云われた時のリアクションてのは、ハナハダ面倒だろうなあ。つまり、そんなあ天狗になんかなりませんよって答えるのも何か、「オッじゃあスターになれる気なのか!?」「イエそうじゃなくてその……」「何」「もう知りません」てな具合で、まあ先輩面してヤリトリを面白がってますがネ。
けどこのRYチャン、アレヨアレヨという間に見事に大きな花に育ちましてな、イヤ誠にアタクシ脱帽であります。まさかコレ程迄のスターになるとは。でたまに電話をかけてきたりする時に、オマエ天狗になってないか? なんて実にイヤラシー事を云ったりするんですが、サラリと躱され近い内食事でもなんて、嬉しい事を云ってくれる。
尤もテキはやたらに忙しいので先ず会える事はない。スターは忙しいんですよ。まあコッチもそれ程暇じゃないから(ヒマか)じゃあと日時を決めても大体ダメになる。だからこの芝居は久し振りに彼女を見たということになる。ウン堂々と輝いている。でハネてから黄昏時だし、とりあえず一杯いくかと近くの居酒屋へ。後で彼女も来ますとの事で、呑りながら待っているとRに電話で、やはりこの時期役者が出ている劇場の近所で飲屋にいるというのはマズイと。まそうなるだろうと、アタリは付けていたので大丈夫気にすんな、又いつかな、てな訳でRと二人で気の抜けた風船の面持ちで呑みだした。