秋田汐梨の見る人を引きつける華やかさは「打ち上げ花火のフィナーレ」のよう
翌年には映画「惡の華」で玉城ティナとダブルヒロインに抜擢され、ダークな一面を持つ優等生の女子高生役を演じきった。今春に高校を卒業。夏には舞台「目頭を押さえた」で乃木坂46の次世代メンバー・筒井あやめとダブルキャストで主演したほか、映画「星空のむこうの国」でヒロインを好演。
タレントパワーランキングのWebサイトで「惡の華」公開前にインタビューしたが、高校生時代の彼女に“普段の秋田さんは、どんな女の子なのですか?”と聞くと、「学校でちょっとだけ話をしたことがあるコだと、気が引けてしまって自分から誘えなくて、最初は3人くらいで遊んでから、仲良くなったら2人でも遊びに行くというふうに段階を踏まないといけなくて」(Web「タレントパワーランキング」アーキテクト・19年9月配信)と答えて、慎重で真面目な人柄が伝わってきた。
女優として注目を集めるきっかけは映画「惡の華」だが、秋田汐梨には「ヒロインの華」がある。
女優を花火にたとえると、線香花火のように繊細な魅力を見せる演技派(門脇麦・蒔田彩珠・成海璃子ら)、ロケット花火のような爆発力がある個性派(伊藤沙莉・松本まりか・吉高由里子ら)など、いろんなタイプがいる中で、秋田汐梨は花火大会のフィナーレを飾るスターマインの打ち上げ花火のような女優だ。見る人を引きつける華やかさがあり、物語のセンターにふさわしい。
大学生になって今年4月に上京。演技活動に今まで以上に力を注ぐようになり、急スピードで新時代を担うヒロイン女優に成長している。泉里香・吉岡里帆に続く、忘れた頃に大物が生まれる京都出身女優の新星としても注目したい。