グラドル戸田れいさん 母の帰りが遅い時に用意していてくれた「白菜のクリーム煮」
戸田れいさん(グラビアアイドル/34歳)
大人の色香の美形グラビアアイドル、戸田れいさんは調理師免許を持ち、15年間シェフとしてレストランに勤めている「シェフドル」としても話題だ。料理人としてのルーツ、おふくろメシの白菜のクリーム煮は料理本持参で嫁いだ母のシンプルな味で……。
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私のおふくろの味といえばコレです。材料が少なくて、簡単な料理なので、いつも作ってくれました。ご飯と食べておいしかったし、物心ついた頃からの定番です。
材料は白菜と豚のバラ肉。あとは塩、コショウ、お酒、牛乳、バター、油、片栗粉です。最近の白菜のクリーム煮だとキノコが入ったりチキンを使ったりするけど、うちはこれだけ。作り方もお肉を茹でるところから始まり、牛乳、白菜を加えて調味料を足していく、すごくシンプルなもので、脂から出るうま味と白菜の食感を大事にしています。
なぜシンプルかというと、母が嫁入り道具として持ってきた料理本に載ってるレシピそのままなんです。昭和58年くらいに出版された、すごくボロボロの本。母はそれを見て、いろんな料理を作ってくれたようです。
■O型で大ざっぱ、調味料は味見をしながら
でも、私が小学校に入る頃に離婚してしまい、その後は母が仕事で帰りの遅い日が多くて、前日に大量に作ってくれた白菜のクリーム煮を、姉と2人で食べていましたね。
私は小学校低学年から包丁を握り、母の料理を手伝っていました。母がいない夜には私が料理することも。姉は料理のセンスがなくて、ある日料理中に私が「白菜を半分に切って」と頼んだら、真ん中から真っ二つにして芯のほうと葉っぱを分けたほど(笑い)。「これはないわ~」と子供心に思いました。
母から料理の「さ・し・す・せ・そ」を教わりました。でも、典型的なO型の性格だから、大さじ何杯とかではなく「これはこんな感じ、これはこのくらい入れてね~」と大ざっぱ。「味見しながら作るからいいのよ」と。私もそれで「好みの味に近づけるには味見が大切」と学んでいきました。そうしていたら味見しなくても「このくらい入れるとこういう味になる」とわかるようになったんですよね。
レストラン勤め歴も芸歴も15年
二十歳でレストランに勤め始めたのとほぼ同時に、芸能のお仕事も始めました。
5年前に調理師免許を取得したら、お店の時給も上がって、お店からの信頼も厚くなったし、「グラビアと料理人の二刀流」とテレビに呼ばれるようにも。一つのお店に12年間勤めた間に他のスタッフは入れ代わり、アルバイトの大学生の入学から卒業まで何人も見てきました(笑い)。その店のチーフシェフと別の店に移り、現在3年目。だから、レストラン勤め歴が15年で芸歴も15年。
得意料理はクラムチャウダー。お肉や野菜より魚介が好きなので、魚介のダシの味を大切に魚介のうま味が凝縮したクラムチャウダーです。
白菜のクリーム煮は、プライベートでよく作っていますよ。豚バラはいつも冷蔵庫にありますし。でも、母には作ったことがない。実家に帰ると、やはり母の白菜のクリーム煮が食べたくなっちゃうので。だから、他のメニューを作ってあげる。母からは「おいしいね」と言ってもらえています。
2人で台所に立つと、最近は私が「それとそれは一緒に入れちゃダメなんだよ」と注意することが多い。学校で基礎知識を勉強したから、母の大ざっぱな作り方が気になる(笑い)。
「パイナップルに生ハムを巻いて、チーズを振りかけるとおいしいんだよ」と私が意外な組み合わせを教えてあげると、自分で作って近所にお裾分けしていました。そんな母を「かわいいな」と思っちゃいます。
ちなみに、写真の白菜のクリーム煮は母が作ってくれました。物心ついた頃から母の白菜のクリーム煮を食べていますし、今ならうま味調味料を使って濃い味にできると思いますけど、私の中での正解の味はコレだなと思います。
▽戸田れい(とだ・れい)1987年2月、東京都出身。グラビアアイドルとして雑誌などで活躍。今年8月発売のDVDは「アールグレイ~こころに残る美尻の味わい~」(イーネット・フロンティア)。